前回は、企画そのものについて話しましたが、今回はさらに企画をする上での下準備になるマーケティングについて話したいと思います。
(3C分析やインサイトについては次回以降にします。すみません。)
企画をメインディッシュとするならば、マーケティングは言わばオードブルのような存在で、
企画を最大限魅力的なモノに高めるために欠かすことの出来ない食材です。
そもそも、皆さんはマーケティングについてどのような印象を持っていますか?
重要な手法であるとわかってはいるけど、「頭でっかち」や「数字の羅列」など
どこか敷居の高さや苦手意識を持っている人は多いのではないでしょうか?
今日は、少しでもマーケティングへの喰わず嫌いを無くす事ができればと思います。
◆マーケティングには2つの大きな種類がある
一言に「マーケティング」と括られますが、実は2種類の手法が存在します。
それが「定量」と「定性」です。
①定量:主にアンケートなどを通じて取得したデータを数値化して、グラフなどで表現したものを分析する
②定性:グループインタビューなどの会談形式や、観察調査による行動心理の洞察やから抽出された言語情報を分析する手法
おそらく、よく耳にする「マーケティング」は「定量」、最近の流行でいうと「ビッグデータ」のことを指しています。
また、今回の目的は「マーケティングへの喰わず嫌いを無くすこと」なので、もっと簡潔に説明します。
①定量とは数字的で過去の積み重ねから限りなく正解に近い答えを導き出します
②定性とは言語的で結果から大チャンスにつながるヒントを抽出します
◆私達の日々の選択も実は定量マーケティング!?
上では、基本的なマーケティングの型を説明しましたが、
ここでは、より「喰わず嫌い」を無くすため、日常にある「これって実はマーケティングじゃん!」と思ってもらえる事例を幾つかご紹介していきます。
CASE①:大事な商談の前は、ゲンを担いで赤いトランクスを履きます!
これは、日本に古くからある風習の「ゲンを担ぐ」じゃないの?と思われるかもしれませんが、半分正解で、半分はそれだけではないと思います。
もちろん、最初は単なる「ゲンを担ぐ」行為であったかもしれませんが、何度もそれをやっている内に、その方法が一番自分がリラックスできたり、
一番力を発揮できたりと、成功体験の中に必ずその行動があるから人はそのような行動を取るようになります。
つまり、マーケティングで言う「定量」にあたります。
続いての事例です。
CASE②:お酒が大好き。いろんなお酒も飲むけど、やっぱりビールが一番!
これって、人に味覚や趣味趣向じゃないの?と思う部分もあるかもしれません。
もちろんそうなんですが、これはビールの他にもワインや焼酎・日本酒などを飲んだ結果、
ビールが一番美味しいし、飲んだ時に楽しい気分になれる、気持ちが盛り上がるなど、
「ビールが一番」と思うまでに、いろんな経験と取捨選択をしています。
その結果、導き出した答えなのでこれも「定量」です。
少しフランクな話しを過ぎたかもしれないので、もっと仕事よりの例にします。
CASE③:チラシのパターンはAパターンでメインカラーはピンクにしよう!
これ、よく社内でも聞かれる会話です。
「このAパターンは外したことがないから」や「より消費者目線の見せ方をしているから」、「女性にとってピンクは目につきやすい色だから」など、
表現の仕方は全て感覚値のような感じですが、実はこれが一番のマーケティングです。
「感覚として外さないチラシだとわかっている。」、「感覚として目につきやすい色だとわかっている。」、実はこれは実際に体験してきたデータの積み重ねです。
リードでは、エステのチラシの反響データを過去3年分ほど正確に遡ることができます。
これこそ財産であり、このデータの蓄積こそが失敗を減らし、より成功する確率を上げるための「定量」なんです。
◆まとめ
今回は、説明しやすいようにあえてわざとらしい例を挙げましたが、例えば皆さんの日常の中にも、渡る前にしっかり左右を確認する交差点と、そのまま突っ切る交差点などがあると思います。
これも、「この道は車通りが多いからしっかり確認しなきゃ」と「この道はほとんど車や人の往来がないから、無視して大丈夫」という行動を今までの自分の中で蓄積された経験(定量)から導き出しているんです。
どうでしょうか?一言で「マーケティング」というと、何か高尚で小難しいものと思われる方も多いかと思いますが、日々の生活も「マーケティング」なんだ!ってわかれば、少しマーケティングのことが好きなってきませんか?
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