【集客ブログ018】チラシデザインの解説01

【集客ブログ018】チラシデザインの解説01

今回は弊社の制作したチラシを題材にデザインを軽~く分析し、簡単な説明をしてみます。
デザインを依頼される側の方は雰囲気を伝える為の参考に、デザイナーにはより実践的なテクニックとして読んでもらえたら嬉しいです。

「こんな意図があってこんなデザインになっている」、ということが少しでも見えてくれば!

上のコレ、パッと見て、若い女の子向けのガーリーな美容室のチラシだと印象されると思います。もちろん意図的にデザインされているのです。

そう印象づけられる、構成、写真要素、装飾の順に簡単な説明をしていきましょう。

 

1.画面の構成をチェック!


チラシの顔である表面を見てみましょう。

まず目に飛び込む順番に番号をふってみました。

1はメインビジュアルの女の子、サイドとバックのヘア写真もあるので、美容室のチラシだと推測し易いですね。
そして次にくるのが値段と、丸いアイコン。

値段が大きい文字で目に入り易いのはもちろんのこと、ほぼ中央ラインにあるこの丸は女性の「顔というビジュアル的に目が行き易いもの」の横にあることでより印象に残るのです。
次に3番目のキャッチコピー、大きく見易い明朝体が目に飛び込んできます。明朝体だと真面目な印象になり説得力も増しますね。

そして4番目はオープンキャンペーンの特価サイドメニュー。「期間中だけ安くなる」には理由が必要であり、添えるポテトも美味しく見えて来ますから載せない手はありません。そして、5番の下部の電話番号、クーポンへと続きます。
クーポンは絶対的に端に持って来るのが鉄則です(切り取る場合は当然端じゃないと切り取る手間が増えますからね)。クーポンというものには「得な券」という絶対的イメージがあるので、内容を見て興味を持った人が電話番号や店の情報に視線を動かしたときに、横にあるクーポンを目にする事で「最後の念押しのお得感」を感じ易いことも言えます。

次に裏面の写真に注目してみましょう。

 

2.写真の使い方でセンスが問われる!

裏では目に入り易い順ではなく、ポイントになる構成要素「写真」を説明します。

1に挙げた、スタッフたちの写真と店内の写真。これは美容室の業態的に必要な要素です。
実際に自分の身体に触れる人がどんな人たちなのか、店内はどんな雰囲気なのか…モノを買ってすぐに出てくる売店とは違って1時間~3時間以上滞在する事もある美容室ではそうした「居心地の良さ」ポイントが気になりますよね。
スタイリストが顔出しすることで事前情報を与え、こんな人たちが対応してくれるのだという安心感を感じられますし、店内写真を出す事で清潔感やお洒落なサロンであることが伝わるのです。

次に2とついた写真。これはデザインの一部として、また、説明を補足する要素として文章の横に添えられている写真です。専門用語が出てくる説明文などは読んでていて飽き易かったり、つまらなく感じる部分です。
写真を入れる事で見て分かり易く華やかさも加わります。

3は以前書いたように説明を簡潔にまとめイラスト(図式)化してあげています。これがあるだけで情報を飲み込み易くし、7つのメリットという「数」を意識できます。

 

3.飾り付け(盛りつけ)が大事!

次に力量で差の出る「飾り付け」を見てみましょう。

初めに「一目で若い女性向けでガーリーな雰囲気が分かる」と言いました。
そのデザインテイストを出している細かな「手間」が作品の質に繋がってきます。

このチラシでは薄いピンク~紫、ゴールド、焦げ茶、えんじなどのキーカラーを使用して「柔らかい、イマドキなデザインでのアンティークな高級感」を醸し出しています。イマドキに見えるのはポップなボーダー柄や飾り文字の扱い、アンティークな要素は「ゴシックな装飾パーツ」と「かすれ加工」が効いていますね。

1や2、5でもよく見ると「網点処理」がされているのが分かりますか?

網点処理や掠れを多用して上手く一つのアンティークな世界観にまとめあげています。

3や4では王冠や蝋封のデザインの装飾パーツを持って来て、よりそれらしさが出ていますね。6では手描き風の書体が使われ、親近感を。7ではキャッチの文字にもかすれ加工を入れることで、色とともに「強調」されています。

8では「7つのメリット」を「★が七つあるリボン」を作って入れてあり、細かなデザイン性が見えます。にくい演出です。小さめのタイトルやキャッチが長い場合は内容毎に色を変えたり、文字の大きさも微妙に変えて読み易く見せましょう。

 

4.読ませるテクニックが必要!

ディレクターが構成でメリハリを付け、読ませ易くするのはもちろんですが、

デザイナーもデザインでユーザーを読ませるよう導かなくてはなりません。

1では色をピンクと紫で互い違いに配色する事で画面をにぎやかにするだけでなく、それぞれのスタイルを区別しやすくしています。また、大きな画像の2枚の装飾はフレーム等に細かい飾りが入っていますが、小さい方はシンプルな四角にするなど見易さを重視しています(飾りは同じ方がデザイナーは楽なのですが、縮小して潰れて汚く見せるのをさけているのです)。
2や3は情報の整理の仕方で境界線を設けている部分です。2は装飾のあるラインで「囲む」のではなく「上下(または左右)に挟む事」で、狭苦しくなく整理することができます。
下地の切り替えも同じく、違う色味にするのはよく使う手ですが色数を増やしたくない場合や同じテーマだから分けたくないけど、読みにくいなぁ~という場合に、うっすらと柄を敷き分けることで境界を作っている例です。

 

いくらでも解説はできますが、デザイナーはこれらの事をバランスを取りながら原稿に施して行きます。
手抜きも駄目、やり過ぎも駄目…正解は1つではないというのが難しい世界ですね(だから面白いのですけど)。

皆さんが原稿を依頼する側であるならば、出して来た物に対してどのようなデザインが施されているか、それが意に添っているか見極めて下さい。

あなたがデザイナーである場合は、こうしたちょっとした手間をかけていくことでぐっとデザインの質が上がって行くと思います。

残念ながらデザインの質だけがピカイチでも、内容の商品に魅力が無くては集客ができないのが現実です。見た目と内容の相乗効果で集客に繋がる事、デザインは魅力を増す為のツールであることを覚えておきましょう。

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Emi

リード制作部デザイナー。 レスの早さ&裸眼が売り。

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